日本の非IT系でCVC事業をしている気になった大手企業をまとめてみました
私自身がIT系企業にいることもあり、IT系メガベンチャーなどのCVCはよく耳にすることも多いのですが、非IT系企業のCVCってどんなところがあるのだろうという疑問から、今回は調べていて気になったCVCをまとめました!
CVCとは
CVCは、コーポレート・ベンチャー・キャピタルの略称です。一般的なVCはキャピタルゲインを目的に投資活動を行っていますが、CVCは事業会社が行う投資のため、必ずしもその投資自体でキャピタルゲインを目指す必要はなく、自社の事業とのシナジーが見込める企業に投資するということが目的です。(そうはなっていないこともあります)
自社が直接投資する場合もあれば、子会社経由の投資、外部のVCに運用を委託するといったこともあります。
以下から気になったCVCを紹介します!
エンタメ系CVC
エンタメ系ではエイベックスと吉本興業の2社がありました。エイベックス・ベンチャーズはclusterへの出資で初めて知り、よしもとイベストメントはブログを書いている途中でリリースが出たので合わせて記載しています。
エイベックス・ベンチャーズ

各項目
企業名
エイベックス・ベンチャーズ株式会社
運営形態
子会社設立:親会社はエイベックス株式会社
設立年
2016年12月
組成額
記載なし
出資先の対象
- 領域:エンターテック、人材
- ステージ:記載なし
主な出資先
- クラスター株式会社:VRデバイス向けアプリ「cluster.」の開発、運営
- STYLICTION株式会社:ファッションwebメディア「itSnap」を運営
- 株式会社エイチジェイ:「女子高生ミスコン」「男子高生ミスターコン」の企画運営といったメディア事業など
その他
特になし
Webサイト
よしもとインベストメント

各項目
企業名
株式会社よしもとインベストメント
運営形態
子会社設立:親会社は吉本興業株式会社
設立年
2017年11月
組成額
10億円
出資先の対象
記載なし
主な出資先
- 株式会社Blue Planet-works:サイバーセキュリティ製品の開発、サービスの提供
- パロニム株式会社:インタラクティブ動画サービス「TIG」の開発など
- 株式会社Extractor:ライブ配信サービスの運営
その他
特になし
Webサイト
http://www.yoshimoto.co.jp/corp/sp/info/group.html
※1
小売系CVC
小売系では三越、アシックス、資生堂の3社です、特に資生堂がベンチャー投資をしているのに凄い興味がありますね。国内外で投資しているため、今後の投資先も要注目です。
三越伊勢丹イノベーションズ

各項目
企業名
株式会社 三越伊勢丹イノベーションズ
運営形態
子会社設立:親会社は株式会社三越伊勢丹ホールディングス
設立年
2016年1月
組成額
記載なし
出資先の対象
- 領域①:社会環境やお客さまの意識の大きな変化に対応したサービス、コンテンツ
- 領域②:顧客接点構築や最適な提案に必要なリテールテクノロジー、ビジネスモデル
- ステージ:アーリー、ミドル
主な出資先
- 株式会社ギフティ:ソーシャルギフトサービス「giftee」の開発、運営
- 株式会社マネーフォワード:自動家計簿サービス「Money Forward」の開発、運営など
- 株式会社アクティブソナー:ブランド委託販売サービス「RECLO」の運営
その他
特になし
Webサイト
アシックス・ベンチャーズ

各項目
企業名
アシックス・ベンチャーズ株式会社
運営形態
子会社設立:親会社はアシックス株式会社
設立年
2016年11月
組成額
30億円
出資先の対象
- 領域:スポーツ・健康、先端テクノロジー、サステナビリティ
- ステージ:記載なし
主な出資先
記載なし
その他
特になし
Webサイト
記載なし
※2
資生堂ベンチャーパートナーズ

各項目
組織名
資生堂ベンチャーパートナーズ
運営形態
直接投資:株式会社 資生堂の社内組織
設立年
2016年12月
組成額
30億円
出資先の対象
- 地域:全世界を対象
- 「美」を生み出す技術
- 「美」を伝え、創りだすアイデアや技術
- 「美」を届ける新たなビジネスの仕組み
主な出資先
- ドリコム株式会社:サプリメントサーバー「healthServer」の開発
その他
Shiseido Americas Corporationを通じて、米国のベンチャー企業、Giaran Inc.やMATCHco, Inc,などを買収している ※3、4
Webサイト
http://www.shiseidoventurepartners.jp/
メディア系CVC
メディア系は特にテレビ局がベンチャー投資をしており、フジテレビは2013年から行っているようです。あと名古屋放送もベンチャー投資しているとは知りませんでした。名古屋があるなら、大阪や福岡、仙台のテレビ局もやっていそうな気がします。
フジ・スタートアップ・ベンチャーズ

各項目
企業名
株式会社フジ・スタートアップ・ベンチャーズ
運営形態
子会社設立:親会社は株式会社フジ・メディア・ホールディングス
設立年
2013年1月
組成額
15億円
出資先の対象
- 領域:インターネット・モバイル分野ビジネスに特化
- ステージ:アーリーまで
主な出資先
- 株式会社ジモティー:地元掲示板サービス「ジモティー」の運営
- 株式会社BRIDGE:スタートアップメディア「THE BRIDGE」の運営
- 株式会社Spectee:報道機関向け情報配信サービス「Spectee」の運営
その他
特になし
Webサイト
TBSイノベーション・パートナーズ

各項目
企業名
TBSイノベーション・パートナーズ合同会社
運営形態
子会社設立:親会社は株式会社東京放送ホールディングス
設立年
2013年8月
組成額
18億円
出資先の対象
- 新規事業:放送関連領域に限らず、広い視野で事業開発
- シナジーが見込める事業:コンテンツ制作、流通、宣伝、営業を革新するサービス
主な出資先
- クラウドエース株式会社:Google Cloud Platform の導入設計から、運用・保守までをワンストップでサポートする事業などを展開
- 株式会社BitStar:インフルエンサー・プラットフォームを運営
- 株式会社ピースオブケイク:デジタルコンテンツプラットフォームの「cake」、「note」をを運営
その他
特になし
Webサイト
ABCドリームベンチャーズ

各項目
企業名
ABCドリームベンチャーズ株式会社
運営形態
子会社設立:親会社は朝日放送株式会社
設立年
2015年7月
組成額
12億円
出資先の対象
- 領域:動画配信、動画広告、VR、AR、近未来エンターテインメントなど
- ステージ:アーリーからレイター
主な出資先
- 株式会社akippa:駐車場シェアリングサービス「akippa」の運営
- Retty株式会社:実名制グルメサービス「Retty」の運営
- 株式会社PR Table:企業・団体向けストーリーテリング®︎プラットフォームの運営
その他
特になし
Webサイト
名古屋テレビ・ベンチャーズ

各項目
企業名
名古屋テレビ・ベンチャーズ合同会社
運営形態
子会社設立:親会社は名古屋テレビ放送株式会社
設立年
2017年4月
組成額
12億円
出資先の対象
- 地域:国内外、特に東海地方
- 領域:メディア、エンターテイメント、動画ビジネス、及びインターネット領域全般
- ステージ:シードを中心に全てのステージ
主な出資先
その他
特になし
Webサイト
その他のCVC
よく聞くニッセイ・キャピタルの親会社は日本生命保険相互会社だったとは知らなかったので、まとめている中で気づくことができてよかったです。また最近だと不動産系や鉄道系のCVCもよく聞く気がします。
ニッセイ・キャピタル

各項目
企業名
ニッセイ・キャピタル株式会社
運営形態
子会社設立:親会社は日本生命保険相互会社
設立年
1991年4月
組成額
100億円(ニッセイ・キャピタル8号投資事業有限責任組合の場合)
出資先の対象
- 領域:全ての業種が対象
- ステージ:シードからレイターまで全て
主な出資先
その他
特になし
Webサイト
三井不動産株式会社

各項目
ファンド名
31VENTURES Global Innovation Fund
運営形態
運営委託:委託先はグローバル・ブレイン株式会社
設立年
2016年2月
組成額
50億円(第1号ファンド)
出資先の対象
- 地域:日本中心で、世界中のベンチャー企業も対象
- 領域:バイオおよび創薬以外のセクターが対象
- ステージ:アーリー中心、かつシードからミドル
主な出資先
- 株式会社Popshoot:お金の貸し借りのメモアプリ「よろぺい」の運営
- ライフロボティクス株式会社:肘の無い協働ロボットCOROの開発・製造・販売
- 株式会社アラヤ:脳画像解析ソフトウェアの開発、サービス運営
その他
直接投資や外部LPへの出資も行っている。
Webサイト
http://www.mitsuifudosan.co.jp/
JR西日本イノベーションズ

各項目
企業名
株式会社JR西日本イノベーションズ
運営形態
子会社設立:親会社は西日本旅客鉄道株式会社
設立年
2016年12月
組成額
30億円
出資先の対象
- 新規事業:ヘルスケア、第一次産業、ITテクノロジー、地域ビジネス
- シナジーが見込める事業:流通業、不動産業、ホテル、旅行、広告業などに向けたITテクノロジー
- 鉄道事業:鉄道サービスの向上、また運営の効率化・省力化に向けたAI、IoTテクノロジー
- ステージ:シードからアーリー
主な出資先
- 株式会社ipoca:リアル店舗の店頭情報プラットフォーム「NEARLY(ニアリ)」を運営
- 株式会社NOTE:古民家等をホテルやレストラン等の商業施設に改修する事業など
- 株式会社ユニフィニティー:Unifinity Platformの開発・提供
その他
特になし
Webサイト
まとめ
この記事を書こうと思ったキッカケは、資生堂がアメリカのベンチャーを買収したというニュースを聞いたとき、「資生堂ってベンチャー投資やってるんだ!」ということから、他の大手企業も調べ始めはじめたのが最初です。
今回は個人的に気になった非IT系の大手企業をまとめてみましたが、まだまだCVC事業を行っている大手企業はありそうです。また簡単にまとめただけなので、今後は個別に深掘りした記事なんかも書いていければと思います。
この記事が何か少しでも役立つ記事になっていれば嬉しいです!
※注意事項
※各企業のWebサイト、リリースなどさまざまな情報ソースを参考にしながらまとめています。私自身も十分注意を払っていますが、記載している情報を利用、またはその他に関する判断は再度情報ソースをご確認いただけますと幸いです。(2017年12月時点)
※1:吉本がベンチャーファンドを設立 出資条件は「新しくて楽しいこと」
※2:ベンチャー企業との事業連携を強化する投資子会社 「アシックス・ベンチャーズ株式会社」設立について
※3:資生堂がアメリカ地域本社を通じて米国ベンチャー企業 Giaran Inc.を買収 -AI を応用したパーソナライゼーション技術を取得-
※4:資生堂がアメリカ地域本社を通じて米国ベンチャー企業 MATCHCo を買収